ポポー

お皿の上にポーポーの実が置いてある

9月になるとネットで探して買う果物があります。
「ポポー」です。
楕円形で薄緑色の皮の薄い果物。果肉は、濃い黄色でマンゴーとバナナを合わせたように甘くねっとりとした食感です。南国フルーツのような香りがします。

皮が黒っぽくなると更に甘さが増します。
種がたくさん入っているので切る位置が難しい。

私が子供の頃、祖父母の家にポポ(当時そう呼んでいました)の木がありました。木の実を収穫すると祖母から連絡があり、食べに行ったものです。庭に縁台を出してポポの葉っぱがそよぐ下で食べた実のなんて甘かったこと。そして他のフルーツにはない不思議な香りがして、ポポという名称も面白いし、子供心にこの季節が楽しみでたくさん食べたいと思ったものでした。家の建て替えでポポの木が切られて以来、あのポポの味を知っている人に出会うこともなく、私の中で幻の果物になっていました。

数年前、偶然ネットで「ポポーの実」を見つけ、50年ぶりに懐かしい味に再会したのでした。忘れられなかったポポーは、長い年月を経ても甘くて美味しい果物でした。この果物を知らない人が多いなんて残念。戦前まで日本の各地で栽培されていたとか・・・どうして減ってしまったのでしょう?
すぐ完熟してしまうし、皮が薄くて日持ちしないので店頭に並ぶのは難しいのでしょうね。
便利なネット販売のおかげで、ここ数年初秋の楽しみが増えました。

種を乾かして、冷蔵庫で冬の状態で保存した後、土の中へ。

9月も終わり頃になると、ネットでのポポー販売も見当たりません。
ポポーの季節は終わったようです。これから、種を植えて観葉植物として育ててみようかしら、と思っています。

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