あんなに暑かった8月ももう終わり。9月に入った途端にとても涼しい日が続いています。
一気に肌寒くなり、身体の中からホッとする温かいお茶が美味しい季節になりました。
読書の秋、本を片手にゆっくりとした時間を過ごすのもいいですよね。
今回はそんな時間にぴったりな、有元葉子とスタッフそれぞれのおすすめの「毎日のお茶」を、つらつらとのせていきます。
紅茶好き
毎朝、毎午後に紅茶を飲みます。好きなのはダージリン系。今はFortnum&Masonかティージュのを飲んでいます。お湯はあまりぐらぐら沸かしすぎは禁物、味が落ちてしまうので湯沸しの中からしゅんしゅんといういい音がしてきたらすぐに火を止めます。熱すぎない湯でゆっくり抽出すると香りも味も美味しい紅茶を楽しめます。だから湯を沸かす時は湯沸かしの音に耳を澄ませています。
紅茶のカップは口元がツルッとしたものが美味しくいただけます。釉薬がしっかりかかった表面の滑らかなカップが適しています。フィレンツエで買ったこのティーセットはツルツルで軽く、手書きの縁取りが可愛らしい。紅茶が美味しいカップです。
一方紅茶の本場イギリスでは仕事の打ち合わせに行っても、まずは紅茶がマグになみなみと出て「お砂糖は?ミルクは?」があいさつがわりです。マグはどんな場所でもたっぷりと紅茶が楽しめて紅茶好きには必需品。そんな時はもちろんティーバッグです。このマグはイギリスのブリケットダブダさんの作品。紅茶のマグはイギリス人が作るのが一番です。by Yoko Arimoto
我が家の定番のお茶は「マコモ茶」
昔、昔、あるところに「真菰(まこも)」という植物がありました。
その、まこもを煎じて飲むと、血液の浄化や体の毒素を排出する効果があると言われていました。また、まこも茶でうがいをすることで、歯痛を緩和させたり、赤ちゃんのおむつかぶれやアトピー緩和などにも使われていたんだそうです。
私はそんな「マコモ茶」が大好き。
クセがなく、でも、ほんのりと甘く、とても飲みやすいのです。
そのマコモ茶に、季節や気分に合わせて、三年番茶やドクダミ茶、みかんの皮(陳皮)などをブレンドして飲むのが私のスタイル。
色々な風味が増して、さらに美味しくなります。
私が飲んでいるマコモ茶は自然農法・無肥料・無農薬で作っている八麻園(島根県)さんのもの。薪の炭火でじっくり焙煎しているので、風味も柔らかく、ほんのりと甘く、優しい味で、飲むと、ほっこりとします。
関東近郊だと、千葉県にある自然素材yosagenaで取り扱っていますよ。
スタッフ maki
やっぱり日本茶
我が家もお茶好き。
紅茶の美味しい茶葉を知ると真似して買いたくなるし、珍しい茶葉も試したくなるし・・・
麦茶とハトムギ茶をブレンドして煮出したものは一年中冷蔵庫で冷えてます。(これを作るのは夫の役目)
そして、やっぱり日本茶は欠かせません。静岡市のお茶農家さんから取り寄せている”くき茶”。
夫の母から教わった静岡県人に愛されているお茶です。長年飲み続けているからか、”美味しい玉露をいただいても、やっぱりこの味”と舞い戻ってくる飽きない味です。お値段がリーズナブルなのに、香りも良く味もしっかりしています。淹れ方も簡単なので普段使いにはもってこいです。
くき茶一号 100g 茶葉と芯が混ざっています
毎年新茶の季節になると、1年間で飲む茶葉を注文する為に電話でお茶摘みの様子を伺います。新茶の手摘みが4月半ば過ぎから始まってひと月過ぎた頃、天気の具合にもよるのですが、我が家が買う”くき茶一号”は5月の半ば過ぎになります。「今年は雨の日が続いたので、茶摘みが少し遅れてるんですよ〜」なんて返事をもらったりして…。前年の茶葉を飲み切ってしまうわ!とハラハラドキドキ。手元に届いた時は、待ち遠しかった喜びと間に合ったという安心感。
たっぷりの氷に熱々のお茶を注いで 夏の冷茶もおすすめ
このくき茶は力強い味なので、「冷茶」としても美味しくいただけます。
茶葉を多めにしてお湯を入れ、氷を入れたグラスに注いで一気に冷やします。夏の間は毎日これです!
我が家の定番は”冨厚里製茶さんのくき茶”でした。by Hiromi A.
ある日のおかあさんブレンド -英国紅茶事情-
我が家では、子供たちがずっと小さい時は紅茶を飲むのは私だけでした。
今では「お茶飲むー?」と聞くと子供たちも「飲むー!」と答えてくれ、あまーいケーキがある時は「お茶は甘くしないほうがいいな。」というほどに成長してくれました。
子供たちも紅茶好きになってくれたので消費量は俄然増え、もうFortnum&Masonやいわゆるブランドティーはとてもじゃないけど買ってられない!という状況に。
でも上の写真、あれよくインスタなんかで見る缶よねー、とお思いの方。これは缶だけ再利用しているのです。
この辛子色に黒の力強いデザインでおなじみの「Campbell’s Perfect Tea」はアイルランドのティーメーカーで東アフリカ産の茶葉をブレンドしたもの、とホームページに書いてありました。ブレンドとありますが、東アフリカ産ってことはケニア紅茶ってことですよね。ロンドンならどこにでも売っていそうなイメージかもしれませんが、イーストロンドンのこじんまりしたお洒落な食材屋さんでしか私は見たことありません。
缶の大きさが本当にパーフェクト!なんですが、味は正直可もなく不可もなくといった感じで、ちいさい粒々の丸まった茶葉が入った香りが弱いお茶でした。まずいというわけでなく、ティーバッグに入っていたらいわゆる「Builder’s tea」の味です。このお茶を好きな人に不快に思われると困るのですが、お茶の好みは人好き好きなので全く気にしないでいただきたい…!Builder’s tea(ビルダーズティー)というのは労働者が現場でガブガブ飲むティーバッグのお茶のことです。私も「Builder’s tea」は好きです。砂糖とミルクをたっぷり入れて寒ーい屋外で飲むと最高。(砂糖を入れないと美味しくないとも言える。)家で飲むお茶にはミルクは入れても砂糖を入れないので、やはり香りのある紅茶が望ましいと思っています。甘くしたい時はマイルドでクリアなはちみつを今は使っています。上の写真に写っているのはEpping Forest Honeyという東ロンドンのローカルハニーです。
現代のイギリスでは紅茶派よりコーヒー派のほうが実際多いような気がします。スーパーマーケットにはコーヒーのほうが産地も種類もはるかに多く置いてありますし、リーフティーをそもそも置いていないお店も多いのです。ティーハウスでお茶を頼んでもよっぽどこだわっているお店でなければティーバッグのお茶が出てきます。あぁ嘆かわしや!
大手の大きなスーパーマーケットでは価格の低い自社ブランドのリーフティを見つけられます。たいてい背の高い棚の一番上、目立たない場所にあります。今回買ってきたのは大手スーパーSainsbury’s(セインズブリーズ)のアッサム茶、ダージリン茶、ケニア茶です。一箱125g入り、日本円で250円くらい。毎日浴びるほど飲めます。
一袋125gなのでこの缶には3袋が限界。 蓋を閉めて盛大に振ります!
振って混ぜるので、淵まで入れてしまうとうまく混ざりません。なので3袋までが限界です。
前回はアッサムとダージリンだけをミックスして、子供に「今回のおかあさんブレンドのお茶なに?おいしい!」と褒められました。特に考えているわけでなく、スーパーマーケットに全種類の茶葉のストックが揃っていることはまず無いので、あるものを買ってきて混ぜるというテキトーなやり方です。
ただ欠かせないのはダージリン茶なのですが、品切れの場合も多いのです。今回はちょっと粒々の丸まってる系が多くてちょっと香りが弱かったかな。今後徐々にダージリンの割合を増やしていこうと思います。by Megumi Arimoto