今日のご飯は

食卓に春の山菜が並んでいる

皆様、コロナ禍の元いかがお過ごしでしょうか?不安なニュー スが続きますが、ふと空を見上げるとこの頃の空が東京でさえも今までになく澄んで空気も気持ちが良いことに気づきます。ここから何か大切な事を学べそう、と思わずにはいられません。テレビのニュースばかりに気を取られず、たまには空を見て自分で考えてみましょう。

さて、話題を変えて今日のうちのご飯です。昨夜信州の山奥から届いた山菜。まだ肌寒さの残る山からの遅い春のご馳走です。早いうちにいただくなくては折角の山からの贈り物が台無しになってしまいます。で、今日のお昼は山菜の天ぷらと酢味噌あえにしました。

まずはご飯。

今日はこしひかりを鉄の羽釡(浅草・釡浅)で炊きます。3号炊きの羽釡は小ぶりでマンション暮らしでも使い勝手が良くガスでもIHでも炊くことができます。1割増のお水を加え吹くまでは中火弱で。

昔のかまどで炊くのと同じようにおねばがフツフツと出てきます。こうなったら火を弱めて15分。そのあと5分蒸らして出来上がり。鉄鍋で炊いたご飯は江戸っ子好みでしゃきっと炊き上がるのがいいんです。一方土鍋で炊くとしっとりふっくらと炊けてそれはそれでまた美味しい。時々鍋を変えて炊いてみるのもいいものです。私は鉄釡、土鍋、無水鍋、バーミキュラ、色々な鍋で炊きます。たまには炊飯器も使います。

それでは酢味噌を。

山うどの白いところは生で、行者にんにくはさっと茹でて。

出来合いのタレソースは不要です

マイルドな麹たっぷりの越後味噌(越後・渋谷商店)に千鳥酢(京都・村山酒造)少々を入れ甘みにはゴールデンタイプメープルシロップ(カナダケベック・マルチネッ ト)を少し加えて自分好みのお味に仕立てます。味噌とメープルシロップはとても相性が良いのです。ゴールデンタイプメープルの軽やかなナチュラルな甘味が和食に合います。ベーシックなおいしい調味料があれば好きなものをちょちょっと合わせるだけで好みのタレや合わせ味噌がたちどころにできます。酢味噌には今が美味しいフルーツトマトも添えましょう。彩りもきれい、そして酸味がおいしいです。

お次は山菜天ぷら。

天ぷらといっても粉と水だけのシンプルな衣です。山菜はウドの葉っぱ、タラノメ、コシアブラ。卵を入れないほうが山菜の香りや味わいをダイレクトに味わえるしサクッと感はこの方が良し。ボウルに洗った山菜を入れて粉を少しづつ入れて混ぜます。衣はできるだけ薄くしたいので粉を入れすぎないように。水分や粉は足りなければ入れるようにしましょう。

衣はこんな感じにつけば大丈夫

とにかく様子を見ながら、できるだけ薄い衣にするのが肝心です。うっすら衣をまとったら油(九鬼・太白胡麻油)を中温に熱します。あまり熱くない温度でカサカサッと音がするまで揚げます。温度を上げすぎると色が悪くなってまずくなるので温度には注意して。緑色をきれいに残してしかもカリッと揚げる、これがおいしいんです。

あまり熱くない温度で
カサカサッと音がするまで

旨味のあるゲランドの塩でいただきます。 残った天ぷらは冷凍します。おうどんを食べるときに重宝しますよ。

あとはぬか漬けを出して、今日は新生姜、ナス、ミョウガの古漬け。食事の最後に熱々のほうじ茶でお茶漬けにすると絶品で す。

お汁物は今日はなしで熱々の番茶(金沢・丸八製茶加賀棒茶) をたっぷり。

これは我が家の常備茶です。今日のお昼はこんな感じで、よく見たら野菜ばかりの肉っけなしになりました。朝食に土佐ジロー(高知・一圓農場)小さい卵なので3個使ってエシレバターたっぷり使ったオムレツを食べたので、よしとしましょう。

食事のバランスは一度の食事だけではなく1日を通してバランスがよければいい、と気楽に考えます。1日で無理なら2、3日スパンでも良いのです。

何気ないけど一番大事な毎日のご飯、抜くところは抜き、手をかけるところはきちんと手をかけ、大切な調味料には妥協せず、と緩急取り混ぜて楽しんではいかがでしょう。

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