5月に入り気温が上がるとともに、庭のすべての草木が芽吹いて、いよいよ本格的なガーデニングの季節の到来です。昨年竣工した葉山の家は「庭と繋がる暮し」がコンセプトの新たな拠点で、これから庭や家にまつわる話を、建築家の視点から綴っていきたいと思います。
車庫上の25㎡程度の平らなスペースを利用した、自作プランターの野菜・ハーブ菜園。
土地の前所有者の作った古いボロボロの車庫を、モルタルで外側をきれいにお化粧してできたスペースです。ここを見た有元が「日当たりが良いしモルタルは寂しいから、この屋根の上は野菜菜園にしましょう」と発案しました。
家のデッキ材としても使用している耐久性の高い木材イタウバを用い、細⾧い箱を10個作りました。何も塗装しなくてもかなり⾧持ちする材です。一つはベンチにして、座って作業したりお茶を飲んだり、収納も兼ねています。
屋根に直に土を敷いた屋上庭園にしたら?という案もありましたが、防水性・安全性の問題があり、移動できるプランター形式としました。
野菜作りは超初心者である私は、ガーデニング上級者の有元に、まずは土作りや肥料のやり方から教わりました。
有元の方法では、化学的な成分が少なくなるように、土は自然な腐葉土を多めに使うことと、肥料も鶏糞・牛糞(ガーデニング用の使いやすい匂いのないものがあります)などを使用します。「うまくいかない株があれば、いさぎよく取り去り、どんどん新しく植え替える!何事も経験、やってみること。私だって失敗することがあるけど、失敗したらやり直せばいい。気楽にやればいいのよ。楽しむ気持ちが大事ね。」
確かに、失敗してしまうものもありますが、水やりをして、毎日、少しの時間でも様子を見たりお世話する、ミクロの世界に目をこらすのは、いろいろな変化があって楽しい。そして、家に必要な野菜やハーブがいつでも揃っているというのは頼もしいもので、ことにStayHome週間中は、本当に助かりました。
今の季節は、2月に植えておいたものが最盛期を迎えています。
サニーレタス、サンチュ、ロケットサラダ、ルッコラ、スイスチャード・・・
食べる直前に摘み、みずみずしいので水に浸しておく下手間も不要です。摘みたては味が全然違うと育ててみてわかりました。
スナップエンドウは沢山の実がなります。
支柱を立て水切れにならないように注意するだけでよく、とても育てやすい初心者向けです。ぷっくりしておいしそうになったら放っておかずすぐに収穫。即、ゆでて食べる。味の濃いこと!
ワイルドストロベリーは・・・
虫がつきにくく、無農薬で育てられる強い宿根草なので、グラウンドカバーとしても植えています。かわいい甘酸っぱい赤い実です。
摘んできたものをサラダにします。
葉物と一緒に、キュウリの香りするサラダバーネット、イタリアンパセリ、バジル、カレーリーフなども摘んできてとりまぜます。オイルとビネガー、塩、胡椒、をサラダハンドでふんわりと混ぜれば出来上がりです。