梅干し、漬け上がりました

今年の梅干し、梅干しの皮がふんわり柔らかくいい感じに仕上がりました。

梅雨明けのからりとした晴天が続いたタイミングを逃さずに干すことができたおかげです。梅干しは太陽の力がどうしても必要な漬物です。

はじめは

我が家の梅干しは母のノートから始まりました。料理上手で手仕事にとても熱心な兄嫁が母のノートから梅干しを漬け始め、梅についての学びを深めて梅博士と言われるくらいに上達したのです。毎年兄嫁お手製の梅干しや梅エキスをもらっていた私は自分で漬けることはなく、しばらくの間すっかり兄嫁におんぶに抱っこ状態でしたが、一念発起、自分で漬け始めて数年経ちます。

梅干しを使って

梅干しはおむすびだけでなく色々に使えます。
私が夏によく作るのが梅干しのお粥。1カップのお米に水は8倍の8カップと覚えておくと作りやすいです。大きい梅干しなら1個入れてゆっくりとお米がふんわりと開くように炊きます。あまり食べたくない時にもこれなら梅干しのあっさりとした塩味と香りで胃が温まり、気持ちが落ち着く食べ物です。暑さの中で熱々のお粥を食べるのもいいものです。
冷酒のあてには、わさびととたたいた梅干しを合わせて煮切り酒でゆるめたものを白身魚やイカのお刺身につけていただきます。
冷たくしたなすの梅煮も夏ならではお惣菜。梅干しは日本の食卓にはなくてはならない大切な国民食です。

うれしいおまけ

梅干しをつけるとできる赤梅酢、これは我が家ににはなくてはならないもの。茗荷や新生姜にさっと熱湯をかけこの赤梅酢にトポっとつけるだけ。えも言われぬ美しい紅生姜や紅茗荷が出来上がります。

赤梅酢に漬けた生姜と茗荷/赤紫蘇の色がきれいでしょ

赤紫蘇の自然な濃い紅色に仕上がります。焼き魚、混ぜ寿司、卵そぼろご飯、お弁当に、と使い道はたくさん。たまごチャーハンにもいいですよ。
この色が欲しくて梅干しをつけている、と言ってもいいくらいです。梅干しをつけたらできる素晴らしいおまけがこの赤梅酢です。

梅干しを漬けながら考えること

兄嫁の娘(つまり私の姪)にも教わりながら梅干しを漬けてみると色々なことが見えてきました。毎年続けることで環境の変化も如実に見えてきます。

昔からどこの家でも毎年漬けられていた梅干しは、手作りを楽しむばかりでなく少し昔の人の食生活の営みを学ぶことにもなります。今になってやっと皆の意識につき刺さるようになってきた温暖化の危機にも、梅干しを漬けてみると敏感になります。温暖化の問題が起こっていなかった少し前の時代に暮らしを戻してみてはどうだろう、と思うようになりました。山登りもそうですが、危険な時は戻る勇気が求められます。今地球は危機に瀕しています。この地球上の暮らしにも勇気ある退却が必要なのではないかな、などとつらつらと考えています。手遅れにならないうちに、いやもう既に手遅れなのかもしれない、と危惧の念も拭えませんが。

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