メレンゲを作るなら その2

失敗メレンゲも美味しく食べられる!Eton Mess

前回の「メレンゲを作るなら その1」では、メレンゲレシピの砂糖の量の多さに躊躇して、砂糖を少なくして失敗を続けていましたが、たとえぺしゃんこに焼けたり、フニャッと焼けて、メレンゲ作りに失敗したとしても大丈夫。美味しく食べられる方法があります。

これはピンクのかわいいメレンゲを作ろうとして、レシピも参考にせずに適当に作って失敗したもの。通常のメレンゲに、作ってあったラズベリークーリ(冷凍ラズベリーと砂糖と煮て漉したもの)を混ぜてみただけで、左の生の状態ではピンク色にはなっていますが…。ラズベリークーリにブラウンシュガーを使ってしまっていたし、メレンゲ自体砂糖を少なめに焼いてしまったので固くならず焼き過ぎて失敗。茶色くなってしまいました。

母に「メレンゲ失敗し続けていて…。」と電話で話したら、「Eton Messにしちゃえばいいじゃない。」と答えが。そうかその手があったか。

Eton Mess(イートンメス)とは、崩したメレンゲと生クリーム、刻んだイチゴを混ぜただけのデザートです。要はパブロバをめちゃくちゃに混ぜたもの。

有名な逸話としてよく伝えられるの犬の話があります。

1920年代のある日のこと、英国名門イートン校のクリケットの試合がありました。生徒達のためにストロベリーパブロバが用意されていたのですが、興奮して走り回っていたラブラドール犬が、パブロバの入ったピクニックバスケットに座ってしまいパブロバを潰してしまいました。でもイートン校の男子生徒達は台無しになったパブロバを、(もちろんラップでカバーもされず直接)犬が座ったことを全く気にしないで、パブロバは混ぜるとより美味しいなぁ!と喜んで食べましたとさ、という話です。

この話も真偽はあやしいもので、1893年にはEton Messについて記述されたものが見つかっているそうです。それだけ長ーい間、イギリス人に馴染んでいるデザートなのですね。定番はイチゴですが、バナナでもマンゴーでも好きなフルーツを自由に入れて食べます。

今回使ったイートンメスの材料はこちら。

  • 失敗メレンゲ
  • ありったけのフルーツ(いちご、ラズベリー、ブラックベリー、キウイ)
  • 泡立てた生クリーム
  • レモンの皮
  • ラズベリーソース(冷凍ラズベリーと砂糖をさっと煮ただけ)
  • カスタードクリーム(メレンゲ作りで卵黄が余り作っておいたもの)

メレンゲを手で割って器に敷きます。

フルーツを入れます。

生クリームを落とします。

カスタードクリームを落とします。最初からカスタードクリームと生クリームを混ぜてしまえば扱いやすかったかも。

ラズベリーソースをかけます。

メレンゲ、フルーツ、クリーム、ソース、をなんとなく繰り返し、層を作ります。Mess(めちゃくちゃ)なので、きれいに作る必要はないのです。

最後にレモンの皮を散らします。

見た目的にはもうちょっとクリームの量を多くすればよかったかな?でもフルーツたっぷりでさっぱりと食べられ、美味しかったです。

こんな風にひとりひとりに小さなガラス器に盛っても良いですね。美味しく作るコツはパブロバ同様「食べる直前に盛り付ける」ということだけ。フルーツと生クリームとメレンゲさえあればできるデザートなので、オススメです。いただきもののメレンゲ菓子が甘くて全然減らない!などというシチュエーションがありましたらぜひ作ってみてください。

ダイエット中の方、白砂糖抜きの食事をしている方にはもちろんオススメしません。

この間、健康についてのドキュメンタリー番組を見ていた時、アメリカ人のお医者さんが言っていた言葉で、面白いなと思った言葉がありました。

「アップルパイでも、バニラアイスクリームでも、毎日何でも好きなだけ食べて良いんですよ。健康を保つためのルールはただ一つ。全て自分で作る。出来合いの便利なものを使わず全てを自分で一から作れば、何を食べても構いません。」

これを聞いて、なるほどこういうダイエット方法もあるな、と思えました。デニッシュなどの甘いパンは買ってきてしまえば気軽に食べてしまいますが、作るとなるとかなり大変。毎日作れるようなものではありません。メレンゲでもなんでも、自分で作ると入っている砂糖の量もわかるので、毎日食べるものではないというのはひと目でわかります。メレンゲを作るなら、たまーに、がいいですね。

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